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奥州街道の旅・その5(前半)
((23)鍋掛(なべかけ)~(24)越堀(こえぼり)~(25)芦野(あしの))
晴れ
氏家宿(うじいえしゅく)以降,奥州街道は東北本線から離れた場所を通るため旅の再開も難儀でした.
それでもここまでは(本数が少ないながらも)バスが通っていたので計画をしっかり立てれば問題なかったのですが,今回の区間は部分部分以外は1日0.5本(隔日運行)という超過疎地帯.
こうなると,どんなに足が痛くなってもゴールまで絶対たどり着かなければなりません.
しかも今回の区間は結構アップダウンが多いので特に体力に気をつけなければいけません.
ということで奥州街道最凶区間の旅は前回のゴール地点,鍋掛十文字(なべかけじゅうもんじ)交差点から始まります.
黒磯駅から那須塩原市営バス「ゆ~バス」に乗って前回のゴール地点に向かいます
鍋掛のファミリーマートから再開!
清川地蔵尊(きよかわじぞうそん)
第23宿場 鍋掛宿の街並み
奥州街道のゴール,白河まであと28kmのところまで来ました
加茂神社境内にある芭蕉句碑
ここは斜め右の旧道へ進みますが,旧道区間はすぐ終わります…
那珂川(なかがわ)に架かる昭明橋(しょうめいばし)と,橋の手前を左に入ったところにある馬頭観世音
「昭明橋」は「昭和の新しい時代を明るく」と願って名付けられたそうです
まるで「一平ちゃん」のようなネーミング…
(「一平ちゃん」は「平成で一番うまくなるように」と願って名付けられた)
昭明橋架橋を記念した碑が2ヶ所にありました
突き当たりを左折して白河方面に進みます
昭明橋を渡って左折するとすぐ,第24宿場の越堀宿(こえぼりしゅく)に着きます.
鍋掛宿と越堀宿は,那珂川を挟むように存在しており,橋がなかった頃は那珂川の増水で足止めを食らった旅人で賑わったそうです.
越堀宿の街並み
今では静かな街並みです
浄泉寺(じょうせんじ)境内にある黒羽領境界石(くろばねりょうきょうかいせき)
浄泉寺の奥にある越堀の大杉
杉林の中を上った先にあります
奥州街道越堀宿 桝形の地の碑
新しめの道標
道が狭くなり今日最初の山道を上ります
崖の上にある高久靄厓(たかくあいがい)の墓
再びのどかな道を進みます
遠くに那須連山が見えます
富士見峠(ふじみとうげ)
富士山どころか他の山も見えません(w
富士見峠を越えると寺子(てらご)に着きます.
ここは間の宿(あいのしゅく)である寺子宿があったところです.
寺子一里塚(てらごいちりづか)
江戸から42番目の一里塚
現在は公園として整備されています
ここに寺子小学校があったことを示す木標
一里塚は本来は約50m北にあったそうですが,小学校と道路建設のためなくなってしまったそうです
現在の一里塚は復元されたもの
金鳥のホーロー看板とコスモスの自販機
コスモス商品はありませんが,自販機自体は現役です
會三寺(えさんじ)と地蔵堂
地蔵堂の中には「はしか地蔵」が鎮座しているそうです
余笹川(よささがわ)は,今では静かで雄大な川のように見えますが,「平成10年台風第4号」では洪水で甚大な被害をもたらした川です.
仁支川峰子(当時:西川峰子)の別荘も余笹川の被害にありました..
余笹川見晴らし公園(よささがわみはらしこうえん)
寺子橋(てらごばし)と近くにある寺子地蔵尊
寺子橋を渡ってすぐ左折して旧道を進みます
平成10年台風第4号での水位を示す印が至るところにありました
馬頭観世音(ばとうかんぜおん)をはじめとした石塔群
この辺りは馬頭観世音が多く存在します
平成10年台風第4号を後世に伝える石碑
裏側には被害の詳細が記されています
この辺りはサクラはまだ咲いていませんが,このサクラだけ咲いていました
豊岡(とよおか)集落
ここで那須塩原市のバスは終わり
ここから先はしばらくバスがなくなり,リタイアできない区間に入ります
那須塩原市最後の坂の途中にある,愛宕神社(あたごじんじゃ)の参道燈籠
ここで那須塩原市が終了.
いよいよ関東最後の町,那須町(なすまち)に入ります.
坂の頂上で那須町へ
下り坂を下ります
馬頭観音が無惨な姿に…
ここは斜め右折して旧道へ
程なくして川にせき止められ行き止まり
県道沿いの橋を渡ります
芦野温泉(あしのおんせん)の入口を横目に右折
再び細い道になって上り坂へ
ホント今日はアップダウンが多いです…
道路の拡幅工事中の側を通っていきますが…
次のポイントである夫婦石(めおといし)の前も工事中!
失礼して中を通っていきました…
さらに進んだ先にある「夫婦石の一里塚」
江戸から43番目の一里塚
左右とも現存する貴重な一里塚です
坂を下りつつ,斜め左折して旧道へ
ここにも馬頭観世音が
再び県道に合流すると視界が開けます
国道294号との交差点
ここは左折せず直進して旧道へ進みます
国道294号との交差点を直進すると,第25宿場・芦野宿(あしのしゅく)の宿内に入っていきます.
橋を渡って最初に出迎えてくれる川原町地蔵尊
この辺りは,こうした「座り地蔵」が多くありますが,この地蔵はよく見ると片足を投げ出しているようにも見えます(^^;
宿場町で屋号の看板を掲げているところは多くありますが,この芦野宿では灯籠型
洒落てます
旧国道294号と合流
おにぎりも残っていました
このような暖簾を掲げたところが多くありました
丁字屋(ちょうじや)
東海道丸子宿(まりこじゅく)の丁字屋はとろろ汁のお店ですが,こちらはうなぎのお店です
丁字屋の屋号の安達家は江戸時代から続く旅籠です
丁字屋の向かい側にある芦野宿碑とその奥にある明治天皇行在所記念碑
ここに問屋場(といやば)があったそうです
平久江家の門構えとしだれ桜
郵便局と仲町の道標
この辺りに番所があったそうです
石の美術館
ここに本陣跡があったらしいのですが,それを示す案内板はありません…
さらに進むと曲尺手状のS字カーブ
この辺りまでが芦野宿内です
建中寺(けんちゅうじ)
国道の合流地点手前に鎮座する新町地蔵尊(しんまちじぞうそん)
国道を渡った先にある遊行庵(ゆうこうあん)
無料の休憩所で食事処もありますが,私が行ったときは午後2時頃だったためか食事は売り切れていました…
遊行柳(ゆぎょうやなぎ)
芭蕉や蕪村もここを訪れたそうです
芭蕉句碑(写真上)と蕪村句碑(写真下)
湯泉神社と「上の宮のイチョウ」
高さ35mもの大木です
街道に戻り,国道294号を進みます
ここは斜め左折して旧道へ
十九夜塔と二十三夜塔が並んでいました
べこ石碑
牛に似ていることから「べこ」石と名付けられました
案内板には石碑に書かれた文字が書かれているのですが,その文字も細かい!
再び国道に合流し,ここで斜め右折して旧道へ
のどかな道をひたすら進みます
諭農の碑
板屋の一里塚(いたやのいちりつか)
江戸から44番目の一里塚
両側が残っている貴重な一里塚
ここも切り通しになっていて,一里塚は崖の上にあります
この辺りに間の宿・板屋がありました
板屋の一里塚の切り通し
切り通しになった峠に着くと「一区切り」感が強いです
再びのどかな道を進んでいきます(←こればっかり(w)
手つかずの旧奥州道
江戸時代から手つかずで残った道だそうです
…そう言われないと民家のあぜ道にしか見えませんが(^^;
高瀬(たかせ)集落の街並み
名前がわかりませんでしたが(^^;
ここにも座り地蔵がいました
再びのどかな道を進んでいきます(←何度目?(w)
こんな感じの馬頭観世音は今回の道中で至るところで見られました
五輪塔(ごりんとう)と脇沢の地蔵様
国道294号に合流し,さらにひたすら歩きます
寄居(よりい)集落への分岐点
ここを斜め左折するのが旧奥州街道です
分岐点近くにある二宮尊徳像と座り地蔵
寄居集落の街並み
ここは間の宿・寄居があった場所です
ここにもコスモスの自販機が…
栃木県はコスモスの自販機(跡)が多いです
與楽寺(よらくじ)と参道にある座り地蔵
與楽寺境内にある水子地蔵と山桜
奥州街道はここを直進ですが,今日はここで終了して左折します
前回,前々回はコンビニを目印にしましたが,今日は集落の商店を目印にします
この先,もう少し進むと福島県に入り白坂宿(しらさかしゅく)に着くのですが,そこまで行くと日没までに駅に行くことができなくなるため,今日はここで中断します.
ここから駅に向かうのですが,駅まで3km….
バスはないのでもちろん徒歩です.
3km歩いても「奥州街道の旅」としての距離は進まないのでムダな歩きになります.
(あ,健康のためにはムダにはならないんですが…(^^; )
昭和天皇も訪れになった笹平湿地
タダの県道なので,上の写真の湿地以外には見どころがなく,ただひたすら駅まで進むのみです…
豊平駅入口の看板.あと0.5km
金鳥とキンチョールのホーロー看板がありました
豊原駅(とよはらえき)に到着
何とか日没までに間に合いました
豊原駅は関東地方最北の駅です
豊原駅は無人駅なのですが…乗車証明書を取らずに電車に乗ってしまいました└|゚ロ゚;|┘
最近「ローカル線=ワンマン」,「ワンマン=整理券を取る」というイメージがついてしまい,乗車証明書の存在をすっかり忘れてしまいました..
(ちなみに,乗った電車はツーマンでした…)
降りた駅で事情を話し,何とか普通の運賃だけで済みました..
いよいよ福島県の直前まで来ました.
次回は(リタイアしない限り)奥州街道のゴール,白河宿(しらかわしゅく)まで着きます.
無事ゴールまでたどり着けますでしょうか….
今回は久々にラーメンと餃子で夕食!
現在地:(25)芦野(の先)
今回進んだ宿場:2
今回進んだ距離:16.3km ※寄居~豊原駅間は含まず
今回歩いた歩数:35,978歩 ※寄居~豊原駅間も含む
残り宿場:2/27
残り距離:13.5km/191.8km
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